書評ライターKonomuの苦悩

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捉え方一つで視野と可能性が広がる!異端児、西野亮廣の生き方指南本『魔法のコンパス ~道なき道の歩き方~』

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おはようございます。
昨日は書評の企画案を考えて力尽きてしまいました。言い訳です。 
それでは『魔法のコンパス~道なき道の歩き方~』の書評といきましょう。

ブログなどでの過激な発言から“炎上芸人”としてその名を知る人は多い。本作は2016年8月の発行から約1年半で発行部数は10万5,000冊を突破。2017年5月には本書の冒頭『はじめに』と第1章の1節、2節が著者のブログにて無料公開されている。

4章で構成される本作の魅力は、何と言ってもその読みやすさではないだろうか。各節でタイトルと結論が先に述べられ、その後本題に入るスタイルを取っている。読者にアウトラインを伝え導線を作る、ビジネス書に苦手意識を持つ読者に有効な手法と言えるだろう。文字数はそれほど多くなく文体が読みやすいので、読書から遠ざかっている人もさほど時間をかけず読むことができる。

お金にまつわる話を赤裸々に綴り、SNSの正しい使い方と利用価値を説く。著者の発想の転換と実行力、人と巻き込む力には思わずため息がもれる。発行部数30万部という記録的ヒットとなった著者の絵本『えんとつ町のプペル』のかける想いも描かれている。

技術革新が進み、AI(人工知能)が人間の仕事を奪うであろうと予想される未来がやってくる。すなわち「好きなことで生きていく」を追い求める時代になり、「好きなことでしか生きていけない」という時代となることを意味する。その未来を悲観的に受け止めず、仕事になるまで遊べば面白い未来になる、という発想には高揚感を覚える。

「僕らは今、この瞬間に未来を変えることはできないけれど、過去を変えることはできる。」―『終わりに』より引用。

「過去を変えることはできないが、未来を変えることはできる。」この言葉は名言としてさまざまなシーンで挙げられるが、著者の言葉は逆説だ。過去の失敗したことや悲しかったことを活かすことができれば、過去をポジティブなものにできる。読み解くと同じ意味だが、この言葉に勇気づけられる人も多いことだろう。

本作を“ビジネス書”にカテゴライズするのはもったいない。次作『革命のファンファーレ』にも期待が高まる。著書へ抱く感情は別として、自分を変えたい人にとって必読本であること間違いなしだ。

魔法のコンパス 道なき道の歩き方

魔法のコンパス 道なき道の歩き方

 

こんな感じです。