【書評】11月も無事公開!~毎日たくさんの本が発行されている~
10月は記事作成だけでなくイベントレポや講習会のパネリスト登壇など、さまざまな仕事に関わることができた月でした。
そして怒涛の日々を駆け抜け迎えた11月。
なんとなくぼけっとしてしまっているので、気合いを入れなおさなければいけないと思いつつももう中旬です。
12月は頑張ろうと甘やかしまくっています。
さて、11月も無事書評が公開されました。今月は2冊、どちらも小説です。
小さい文字のところが書評になるので、お時間ありましたら読んでみてください。
『浅き夢みし』
作者:佐伯泰英
廓の用心棒・幹次郎の活躍再び! 吉原裏同心シリーズ新章待望の第二弾!
吉原裏同心シリーズはドラマ化もされてる作品です。
シリーズ新章の第二弾だったので、全体像を把握するのに時間がかかりました。
裏同心シリーズは25巻あるので、これから少しずつ読んでいきたいです。
佐伯氏は主にノンフィクション作品を発表されています。
物語もおもしろいのですが、そのおもしろさをより際立たせているのが巻末にある国立歴史民俗博物館教授の横山百合子氏による解説です。
フィクションの遊郭像と歴史研究から浮かび上がる遊郭像との違いについて解説が書かれているので、歴史も学べちゃいます。
『あなた、そこにいてくれますか』
作者:ギヨーム・ミュッソ 訳:吉田恒雄
もし過去に戻ることができるのなら、あなたはどんな未来を選びますか?
「過去に戻ることができるのなら―」
「やり直しがきくのなら―」
永遠の命題ですよね。過去を振り返っても仕方がないとわかっていても考えてしまうものです。
私は理系出身で物理学などを学んでしまったばかりに、タイムスリップものはどこか冷めた目で見てしまうことが多いです。
日本中を感動の渦に巻き込んだ『君の名は。』ですら、発生したタイムパラドックス(矛盾)はどこで回収するのか、と考え込み、楽しめなかったというひねくれものです。
ですが、この『あなた、そこにいてくれますか』は最小限の矛盾で現在・過去・未来と時間軸を展開しているところに、唸らされました。
洋書はほとんど読まないのですが、ギョーム・ムッソの本は読んでみたいですね。
小説はそれ1冊で自分以外の誰かの人生を体感できるものです。マンガも同じく。
よく「本を読め!」と言う人もいますが、私はあえて「小説やマンガを読んでね」と言いたいです。
自己啓発本やハウツー本から得られるものは作者の技術や価値観です。
でも小説やマンガは違う。さまざまな世界・価値観が広がっています。
あぁ。書評の仕事をもっともっとやりたいです。