読書の秋、そして冬
読書に耽る12月。冬至を挟むから、でしょうね。昼の時間が短くなり夜の時間が長くなると、余計なことが頭と心をよぎり、深く深く沈みがちになります。それらの思考から逃れるべく、小説の世界に逃避する傾向にあります。
書評用以外では自己啓発本やハウツー本は一切読みません。純文学も苦手で、本屋大賞にノミネートされる作品や直木賞候補にあがる作品が好きです。
昨日一息に読んだ小説の最後のほうに、こんな表現がありました。
人生には、ときどき、有頂天になるような素敵な夜があるけど、そこで、めでたしめでたしで世界が終わるわけではない。
幸福な夜は、そのほかの幾銭の、どうでもいい夜に紛れてしまう。心の中で、化石みたいに干からびてしまう。
だけど、そんな化石を胸に抱いていられることは、とても幸せなことなのだ。
欲しかった言葉をもらえた気持ちになりました。幸福な過去を抱いていられるのはそれだけ幸せだったのだろう、と。
大事なことがそこかしこに組みこまれている感じでした。
タイトル:ふたつめの月
著者:近藤史恵
読みやすさ:★★★★★
スピード感:★★
ワクワク度:★
ハラハラ度:★
癒し度:★★★★
※あくまで主観です。
シリーズものの第二作目です。第一作目はこちら(多分、未読)
タイトル:賢者はベンチで思索する
近藤史恵さんの作品では、ロードバイクシリーズが好きです。 本当に面白いのでおすすめ。
読みやすさ:★★★★★
スピード感:★★★★★
ワクワク度:★★★★★
ハラハラ度:★★★★★
癒し度:★