書評ライターKonomuの苦悩

フリーライターの悩みと打開策、日々の出来事などいろいろ書いています。

【書籍紹介|星の王子さま】60年以上愛されるロングベストセラー|かつて子どもだったすべての大人に読んでもらいたい本

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最近、『星の王子さま』に関するブログやTweetを見かけることが多く、それらに触発され、私なりの解釈でこの本を紹介したいと思いました。
長文ですが、できれば最後までお付き合いください。うーん、できればというより無理やりお付き合いいただきたい。

あまりに有名な書籍です。

あなたはこの本を読んだことはありますか?
あなたはこの本にいつ出会いましたか?
あなたはこの本を読み返したことはありますか?

最初の2つの質問に対する答えは人それぞれでしょう。
ですが、3つ目の質問に対してはほとんどの人が「ある」と答えるのではないかと思います。

私と『星の王子さま』との出会い

私が『星の王子さま』と出会ったのは小学1、2年生の頃だったかと記憶しています。
父の書棚に何気なく並んでいて、でも書棚で圧倒的な存在感を放っていた本でした。父が持っていた本ですから、とても古い装丁です。

岩波書店から発行されていて、1969年の第30刷。ハードカバーでブックケースがついています。240円という価格も時代を物語っています。

小学生でどうやって読んだんだろう、と疑問に思われる方もいるかもしれません。大丈夫、すべての漢字にふりがなが振られています。小学生でも読むのは読めます。

当時、どのように解釈したのか覚えていませんが、私の心を揺さぶる本であったことは間違いありません。

出会いから30年(超)、新卒入社で地元を離れるときも、留学時も、3カ月の短期出張で家を離れるときも、いつも一緒にとても身近に置いている本だからです。

実はさまざまな『星の王子さま』がある

私が持っている『星の王子さま』の訳者はフランス文学者の内藤濯さんです。

日本では岩波書店が独占的な翻訳権を有していましたが、原著の日本における著作権の保護期間が2005年1月22日に満了し、論創社・宝島社・中央公論新社など数社から相次いで新訳が出版されました。

以下に出版社とタイトル、訳者をいくつか挙げますね。

お気づきでしょうか?出版社によって本のタイトルも変わっています。

お持ちの『星の王子さま』がどの出版社から発行されているか、訳者は誰か、ぜひチェックしてみてください。

星の王子さま』の解釈はさまざまです。なぜなら訳者がたくさんいるから。

どの本を読んだかによって受け取り方が違うかもしれません。
私も岩波書店以外の『星の王子さま』をいくつか読んでみましたが、どれもしっくりきませんでした。

他の訳者の『星の王子さま』がいい悪いではありません。

ただ私にとって唯一無二の『星の王子さま』が、内藤濯によって訳されたもの、というだけです。

これまで自分の言葉でこの本について語ることができなかった理由

私は仕事として多くの本の書評を手がけてきました。また仕事でなくともさまざまな本の感想をそこかしこで述べています。

ですが、この本については、幼い頃から何度も読み返しているにも関わらず何も書かずにいました。

なぜなら、読むたびに心に響くシーンが違うこと、そして、あまりにも有名な著書でありながら、自分だけが知る特別な本として大切に置いておきたいという想いがあったからです。

きっとこれから綴る内容もやがて過去のものとなり、未来では違うものになりえるかもしれません。

だいたいのあらすじ

物語は砂漠の真ん中に不時着した一人のパイロットが、「羊の絵をかいて」という不思議な少年星の王子さまと出会うところから始まります。

王子さまの家は少し椅子をずらせば何度でも夕日が見られるほどの小さな星。
彼はある日、そこにある二つの活火山と一つの休火山、そしてあまり謙遜ではない美しい花を残し、旅に出ることを決意します。
旅の途中でさまざまな星に立ち寄り、ばかばかしい大人たちと出会いながら、ようやく地球にたどり着き、ある一匹のキツネに出会い友達になります。

ここまでは王子さまがパイロットに語った旅物語で、以降はパイロットと王子さまの物語へと移っていきます。

あまりに有名なフレーズ「かんじんなことは、目には見えない」

さて、本書においてとても有名なフレーズがあります。
読んだことのある人であれば、このフレーズに心揺さぶられることと思います。それはー

「かんじんなことは、目には見えない」

これは王子さまの初めての友だちであるキツネが、王子さまとの別れ際に伝えた言葉です。

今、あなたの周りを見渡してみてどうでしょうか。
SNSが猛スピードで普及するこの時代に、溢れんばかりの情報に流されて、かんじんなことを見失っていないでしょうか。

かつて子どもだったすべての大人に読んでもらいたい本

私はこの本に出会って以来、仲良くなりたい、もっと知りたいと思う人たちには必ずと言っていいほど、好きな色、好きな音楽、好きな国など、”好きなもの”を尋ねるようにしています。

彼ら(もしくは彼女たち)の年齢や学歴、肩書、年収などは私にとって特段大切でなことではないと私自身がこの本から教わったからです。

この本が世に出て60年以上の年月が経ちますが、いまなお愛され続けている背景には、大切なものを見失ってほしくない、見失いたくないという思いを持つ”かつて子どもだった大人”が大勢いるからでしょう。

この本を愛するあなたもまた、そのような人なのです。

【書評】10月も無事公開!~毎日たくさんの本が発行されている~

9月から変わりつつある仕事になかなかついていけず四苦八苦しています。
が、できなさそうでできそう、そんな仕事に食らいついていくのって大事だなと思いながら、取り組んでいます。

その合間に台湾旅行へ行ったり、Liveに行ったり、富士急(オーガスタキャンプ)に行ったり、USJに行ったり、ディズニーランドに行ったり。

楽しみを予定に入れておくのも大事ですね。

さて、10月も無事書評が公開されました。今月は3冊、すべて小説を担当させていただきました。
小さい文字のところが書評になるので、お時間ありましたら読んでみてください。

『Red』
作者:島本理生
書評:インモラル(背徳)をテーマとしながらも甘く切ない男女の純愛小説 

Red (中公文庫)

Red (中公文庫)

 

 現在公開中の映画『ナラタージュ』の原作作家が手がけた官能小説です。

”ジャンル=官能”とあったときに、(きゃっ!)と照れたのですが、読めば読むほど純愛小説でした。
不倫という形ではありますが、既婚女性で共感する人は少なからずいるかと思います。

私は「わかる、わかるわ~」という感じで読み進めました。

『主婦 悦子さんの予期せぬ日々』
作者:久田恵
書評:平凡な家族に起こる波乱の出来事。深刻なのになぜか笑える心に染みる物語 

主婦 悦子さんの予期せぬ日々

主婦 悦子さんの予期せぬ日々

 

こちらも「わかる、わかるよ~」と身近に感じられる作品です。どちらかと言えば女性がそう思うかもしれません。

悦子の母、80歳の妙に恋人の存在がたまりません。
妙と奇跡のような再会を経て、妙にやさしく寄り添うようになり、妙の家族(悦子の家族)にとってなくてはならない存在になっていきます。

いくつになっても大切な人がそばにいるというのはステキなことですよね。

『教場0 刑事指導官・風間公親』
作者:長岡弘樹
書評:鬼教官・風間公親の刑事時代を描いた『教場』シリーズ、待望の最新刊! 

教場0: 刑事指導官・風間公親

教場0: 刑事指導官・風間公親

 

先月に続き、警察小説です。
正規の刊行に先立ち、見本として制作されたバウンド・プルーフをいただきました。
ゲラ刷りを簡易製本したもので、表紙にも宣伝文句がたくさん並んでいます。
※写真をアップしていいか、判断しかねたのでやめておきます。

貴重なプルーフです。

普通、最後のページに著者の履歴や出版社、初版年月日が掲載されていますが、それらが一切ありません。
だからこそ書評にするのが難しくもありました。

『教場シリーズ』のスピンオフです。短編集でさくっと読める作品でした。
シリーズ一作目、二作目を読んでいないので、読んでみようかなと思いました。

最近は書評のタイトル(キャッチ)にこだわっています。どうも私は平易なタイトルをつけがちです。

感覚だけに頼らず辞典をめっちゃ引いています。

ただカタカナを使い過ぎると曖昧になるし、日本語が持つ美しさをどこか置いてけぼりにしている感じもあるし……

ゼロから物語をつくる。小説作家さんは本当にすごいと思います。

わかる人にはわかる、わからない人にはわからない、かもしれないオーガスタキャンプへの熱い想い

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山崎まさよしファンの友達(東京)と秦基博ファンの私(神戸)が、ここ数年必ず足を運んでいるオーガスタキャンプ。

昨年、今年と富士急ハイランド・コニファーフォレストで開催されているのですが、関西からは恐ろしく行きにくい。
飛行機はないし、新幹線だとしてもこだまで三島駅からバスだし。

昨年は大阪から富士急直行の夜行バスの存在に気づかず、夜行バスで東京まで出て、さらに新宿でバスを乗り換え向かったのですが……週末の中央道って恐ろしく渋滞するのですね。

今年は大阪から富士急直行の夜行バスを取れました。
「よっしゃ、寝るぞ~!」とリラックス態勢に入ったのですが、車中、いびきをかく方がいらっしゃいまして、ほぼ眠れないまま富士急に8時半到着。

一方、東京からの友達は、前日高熱を出し、ふらふらになりながらも東京を車で出たら、ものの見事に渋滞に巻き込まれ。

私はバスの待合室で待つこと5時間。彼女は運転すること4時間
書評用の本を1冊読み切れたのでよかったです。
動かずにいた結果、長いお付き合いのはた友さんにも会えたし。

今年のオーガスタキャンプは、Acoustic Act、Special Act、Band Actの3部構成。

「この曲をアコースティックでやるの?!」
「わ~、この曲久しぶり!」
「ヨウヘイさんの声はやっぱり野外がいいよねぇ♪」

とかとか。
元ちとせさんの『ワダツミの木』は、いつ聴いても神がかっているし。

Special Actは『大野雄二&Lupintic Six with Fujikochans ~LUPIN THE THIRD SPECIAL~』
生バンドで『ルパン三世のテーマ』を聴けて、本当に豪華で贅沢な時間で。

さてさて、オーガスタが25周年ということもあり、事前に「リクエスト企画」をやっていました。
私には何度聞いてもこの2人でやるこの曲が好き、という1曲があり、リクエストを送っていたのですが、それが披露されたときは泣きましたね。

楽曲は秦基博の『鱗』。
コラボしたのは秦基博さかいゆう

この2人の声の重なり、声量、身長の差。本当に最強です。

この曲で、ではないけれど、秦基博さかいゆうもベーシストデビューしたのも印象的だったなぁ~。

あと、これは行った人にしかわからないのですが、後半戦、Band Actの

"はったんぴーちゃんはじまりのテーマ ~ちゅ・ちゅ・ちゅ I want you♡2017 ★ ~はっぴー音頭 ~はったんぴーちゃんさよならのテーマ"

が、もうたまらなくおもしろかった。

この日の富士急は本当に寒くて。
(もう帰りたい)なんて思うのが初めてなくらい寒くて寒くて泣きそうで。
そんなときに、バーン!と登場したのが秦基博竹原ピストルスペシャルユニット”はったんぴーちゃん”。

昨年(2016年)は秦基博メジャーデビュー10周年ということで、秦基博オーガスタのアーティストとコラボし、そこで生まれた竹原ピストルの愛あふれる曲が、ユニット曲としてパワーアップして帰ってきてくれました。

寒さは吹き飛びましたね~。
開演前にはったんぴーちゃんのコースター買えてよかった♪
仕事の合間、必ずコーヒーを飲むので、コースターの存在って大きいです。

https://pbs.twimg.com/media/DKb21pRVoAAYZNd.jpg

※写真は秦基博公式Twitterアカウントより
今回、サポートバンドメンバー一切なし。
このメンバーだけでアコースティックセッションとバンドセッションを成し遂げました。
みんな多才。
スキマスイッチのキーボード、真太郎さんがギター弾いててびっくり。

アンコールの『星のかけらを探しに行こう』は、オーキャンの定番なのに、なぜか誰がメロディラインを歌っているのか、歌い忘れているのか、とグダグダになったけれど、それはそれでご愛敬で楽しかった。

https://pbs.twimg.com/media/DKbfA3cVoAA2Rhc.jpg

※写真は秦基博公式Twitterアカウントより
やっぱりなんでも”生モノ”はいいですね。
笑って涙ぐんで、肌で音の波を吸収して。
自分の中にあるさまざまな感情を感じて見つめなおして。

私、生きてる!!!って感じがします。

また来年♪
何が起きようと、どこでやろうと必ずかけつけます。

出演アーティスト:Artist|Augusta Camp 2017

セットリスト:Setlist|Augusta Camp 2017

最近、ほんのちょっぴり記名記事・コラムにこだわった理由

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最近、仕事の内容が変わってきたように感じます。いえ、実際変わってきています。
インタビューや取材が増えてきたんですよね。とっても楽しい。

なぜだろう?と考える間はありません。
きっかけは、ノオトさん主催の「神戸 #ライター交流会」でのチーム・パスカルのみなさんとの出会い、です。

特に、大越さんからいただいた厳しくもあたたかい指摘とアドバイスは、私の考え方、仕事への向き合い方を根本から変えてくれるものでした。

物書きに関する勉強を一切したことのない私。
自己啓発本より小説や物語、マンガをこよなく愛する私。
でも、高校受験・大学受験で現国や古典、英語を人一倍勉強した私。
(理学部物理学科なのに物理と化学が超苦手でした)

これを言っちゃぁ身も蓋もないかもしれませんが、5度の転職を繰り返し、なんとなくフリーライターという職業にたどり着いたのです。

会社での”無駄にヒマな時間”が好きではなく、”すきま時間”とGoogle検索して、ランサーズを見つけて『ほうほう、こういう仕事もあるのか』と登録して……がライターの始まりなんですよね。

最後の会社での”無駄にヒマな時間”とおつぼネーゼのいじめに耐えられなくなり、退職したのが今から1年半ほど前。
その後、3カ月ほどの充電期間を経て、ライター活動をスタート。

1文字0.5円のキュレーション記事も、アフィ記事も、エンタメ系記事も書いたけれど、一番向いているな、と感じたのが求人広告と書評でした。
この時点で、ランサーズとは別に転職エージェントとパートナー契約もしていたなぁ。

でも、このまま「なんでもできます!やります!」だと目の前のことに一生懸命になるだけで成長につながらない、と悶々としていました。

そんなとき、繰り返しになりますが、出会ったのがチーム・パスカルのみなさん。

「この名刺じゃ何やってるかわからないよ~!」
「顔出しするならもっとば~んってしたら?」

などなど、たくさんアドバイスをもらいました。

大越さんからは、

  • 記名記事を書くこと
  • 自分のサイトをつくること
  • 営業すること

を、実際バリバリ活躍されているライターさんのサイトを見せてもらいながら、具体的なアドバイスをいただきました。

それから、私の意識と視点がずいぶん変わりました。

例えば、ファッション雑誌に紹介されている本に添えられている書評(記名)。
例えば、新刊の本の帯。
例えば、電車の中吊りの広告。

いたるところに『書く』仕事があるんだなぁと。

よし、まずは記名記事を書くことをやろう、と。
それは”書評”であるとうれしい、と思っていたところ、2件、記名の書評コラムのお仕事をいただいたのです。

ビジネスコラムに近い内容だったので、それらが公開されるとともに手がける仕事も求人広告だけでなく、企業インタビューの仕事が増えていきました。

ビジネスコラムへの企画出しにも積極的になりました。

器用貧乏は相変わらずなので、海外旅行や音楽についての記事執筆も好奇心がむくむくと湧いたらつい食らいついていますが。

ライターひよっこの私だけれども、社会人経験の長さとビジネスマナーについては、自信があるので、企業さんと一緒に仕事をしたい。

ビジネスコラムの記名記事があれば、実績として前よりは少し自信を持って企業さんへアピールできる!

ということで、最近ほんのちょっぴり記名記事にこだわっておりました。

これからも記名記事が増えるといいなぁ、とは思いますが記名無記名へのこだわりは特にありません。

納品する記事がエンドクライアントの役に立つものであればそれでもう十分ですから。

これからやりたいことと言えば

 

  • 自分のサイトをつくる(MUSTです)
  • 雑誌のほんのちょびっとした隙間でいいので、書評を添える
  • 企業もカフェもショップもイベントも、もっともっと取材したい
  • 本格的な仮想通貨記事を書く(これはビジネスコラムのサイトがいい)
  • ライター&インベスターになって、世界を旅しながらゆるく仕事をする

 

日本はとても住みよい国だと思いますが、生きづらさもあるので、世界あちこちの価値観をうまく取り入れながら生きていくのが最終目標。

他にもやりたいことはたくさんありますが、焦らず自分のペースで。納期厳守で。

秋の夜長にタイムスリップ!オススメ時代小説5選

もう少し若い頃は、1週間に1冊、月4冊、年間約50冊の本を読んでいた私。

もっともっとたくさんの本を読んでいる読書家は、数多くいらっしゃると思いますし、そんな読書家さんとくらべると恐縮ですが、せっかく”読書の秋”なので、個人的にオススメしたい本をシリーズ化してブログで紹介していきます。

作者ごとにするか、ジャンルごとにするか迷いましたが、今回は『時代小説』というジャンルでの紹介です。

時代小説ってなに?歴史小説と同じじゃないの?

時代小説は歴史小説とは似ているようで違うジャンルです。
「実在の人物が登場して、史実に沿って話が進む」のが歴史小説
それに対して時代小説は「過去の時代背景を用いて、架空の人物、または史実に沿わない歴史上の人物の活躍を描く」もの。

『呪文を唱えたら炎が出た』『妖怪があたかも人間のように暮らす』

超常現象を含む架空の世界であるファンタジーの舞台が、江戸時代だったり、平安時代だったりするようなものです。司馬遼太郎先生の諸作品は歴史小説ですね。

それではオススメ時代小説を紹介していきます!
数字はランキングではありません。すべてがオススメです!!!

1.『ぼんくら』/宮部みゆき

ぼんくら

長編好きにも短編好きにもオススメ。
本作の主人公はいわゆる「ぼんくら」な怠け者の用心棒、平四郎です。

一話完結型のエピソードを読み進めていくと、長編ミステリーへとつながっていくという構成になっています。

宮部作品の魅力って、登場人物の描写にあると思います。
本作も愛らしい平四郎だけでなく、みんなの世話役・未亡人のお徳や事件をともに探る美少年で頭の切れる甥っ子・弓之助など個性豊かなキャラクターが登場します。

『ぼんくら』の後に『日暮し』『おまえさん』とシリーズ化されており、続きを読み進めたくなること間違いなしです。

宮部みゆきさんの時代小説は他にもオススメしたいものがたくさんあるので、作家ごとのオススメ小説で紹介したいと思います。

2.『しゃばけ』/畠中恵

しゃばけ

江戸の大店長崎屋の一人息子である一太郎(若旦那)と、愉快で愛嬌たっぷりな妖(妖怪)が繰り広げる、心あたたまるファンタジーです。

畠中恵さんは2001年にシリーズ第一弾となる『しゃばけ』で日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞を受賞し、デビューされました。

ちなみに『しゃばけ』はNHKでドラマ化されています。
若旦那はNEWSの手越祐也さん。
仁吉(若旦那のお守り役)を演じる谷原章介さんや、妖の一人で鈴彦姫を演じる早乙女太一さんの美しさったら……

しゃばけ』シリーズはこれまで全15作が刊行されています。
シリーズを追うごとに若旦那もきちんと年齢を重ねていくので、まるで我が子の成長を見守る母親であるかのような気持ちにさせられます。

畠中恵さんも同じく、他にオススメしたい小説がたくさんあるので、作家ごとのオススメ小説で紹介したいと思います。

3.『陰陽師』/夢枕獏

陰陽師(おんみょうじ): 1

主人公の安倍晴明は、平安中期の天才『陰陽師』。
安倍晴明自体は実在の人物なのですが、清明の史実はあまりに不思議なことが多いので、ファンタジーと絡めて描かれることが多いです。

ずっと以前から、書きたくて書きたくてたまらなかったのが、平安時代の話である。
闇の話を書きたかったのだ。
鬼の話を書きたかったのだ。
その頃には、まだ、闇も鬼も、人の居る空間に残っていたからである。
そして、安倍晴明という男の話を書きたかったのである。
その思いがかなって、およそ、足かけ三年ほどかけて、あちらこちらに、ぽつりぽつりと書いてきた、安倍晴明という陰陽師の話が、ようやく本になることになった。
こんな嬉しいことはない。
晴明と博雅のかけあいは、書いていても楽しかったよ。
いい気分だ。
(著者あとがきより)

夢枕獏さんの想いが伝わる作品です。
決しておどろおどろしいストーリーではありません。
知らず知らずのうちに「怨み」を生んでしまう人間の哀しさが、一編一編の話からにじみ出ています。

「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。

本作内の晴明と博雅のこのやり取りこそが『陰陽師』。
抜粋過ぎて意味がわからないと思いますが、読めばこのやり取りこそ!の意味をわかってもらえると思います。

陰陽師』シリーズはこれまで全16作が刊行されています。
晴明を野村萬斎、博雅を伊藤英明が演じた映画も素晴らしかったですよね。
映画を見てからのほうがスムーズに物語を読めるかもしれません。

4.『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』/夢枕獏

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 (角川文庫)

中国伝奇小説、執筆に17年かけたという著者畢生の大作シリーズです。
空海が唐に渡り、楊貴妃の謎に関わりそれを解明し、密教を得て帰国するまでのお話です。
こう紹介するとめちゃくちゃシンプルに聞こえますが、空海が呪術で妖物と対峙するシーンが違和感なく描写されています。

全4巻。文庫分にしてはそこそこ厚みがあるし、長いのですが、ページをめくる手は止まりませんでしたねぇ。

刊行当初から映画化が話題となっていました。
(いつだろう?いつだろう?)とワクワクしていたのですが、本作品が原作で、映画タイトルは『空海―KU-KAI―』となるようです。

2018年公開予定。日中合作ということからも、本作のスケールの大きさがわかります。

5.『影法師』/百田尚樹

影法師 (講談社文庫)

最近何かと過激発言の多い百田尚樹さんですが……

時は江戸時代の茅島藩(架空な藩)の下士の家に生まれ、幼い日に目の前で父親を切り捨てられた勘一(後の名倉彰蔵)と 中士の家の次男に生まれ、剣も才も人並み外れて優れた磯貝彦四郎。

彦四郎は「卑怯傷」を追ってその生涯を終えてしまいます。
頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。
勘一は親友がたどった生涯を調べ始めます。男の友情が描かれた作品です。

個人的に『永遠の0』の次に好きな作品です。

私にとっての時代小説:宮部みゆき畠中恵作品が圧倒的に多い

本当は10選にしたかったのですが、私は『時代小説』というジャンルではなく、宮部みゆき作品、畠中恵作品の時代小説が好き、なようです。
夢枕獏作品は先に述べたシリーズしか読んでいないので、ズルですが2作品紹介させていただきました。

オススメ時代小説がありましたら、ぜひ教えてください!

みくまゆたんさんに手相占いをお願いしてみたよ

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TwitterでこのようなTweetを見かけました。


というわけで、早速ココナラでみくまゆたんさんのサービスを購入。

手相占いさせて頂きます 占い好きな方・何か悩みを持っている方など。どんな悩みにも!

 

「手相占いなんて信じてないわ」と思ったりしていませんか?
実は私もそうした「信じていない」側の人間です。

今回購入した理由は2つあります。

1. ワンコインの超お手頃価格
2. みくまゆたんさんの言葉の使い方、選び方が好き

結果は……期待の斜め上を行くクオリティでした。

これからは『感動のシェア』が大切な時代になると考えている中、これほど感動させてくれるサービスはないのでは?と思いました。

左手について一部抜粋。

まず、左手から見ていきますね。
左手は、持って生まれた運気・先天的な運気・元々の性格を表します。

生命線と頭脳線の始まりが少し離れている方は珍しいのですが(実は、私もそうなのですが)思い立ったらすぐ行動できる行動力を持っている方が多いです。

元々、やりたいと思った事はすぐに行動できるタイプの方が多いです。

細かい線も全体的に少なく、あまりクヨクヨ悩まない方が多いです。

感情線が真っ直ぐ綺麗に一直線で長い方。
「こうだ!」と思ったら突き進むタイプが多いのですが、恋愛面では真面目に重く考えすぎてしまい損する事もあるので柔軟に構えてくださいね。

仕事運は、運命線・向上線・職業線で見るのですが、左手で確認できたのは生命線に向かって伸びている向上線。

年齢でいくと、30~35歳の間位に一本の向上線が上に向かって伸びています。

これを開運線といって、この時期に仕事面などで大きなチャンスを得たり大きな環境の変化が訪れます。

また、60、80位に障害線(生命線を遮る線)があるので、お身体には気をつけてくださいませ。

次に、頭脳線見てみます。

頭脳線が短い方は何事もパパッと考えて決断を下すタイプに多く、頭脳線の向き方を見ると横向きに短く伸びており理系の考えの方が多いです。

頭脳線の先が2つに分かれているのですが、これを二股頭脳線といいます。

2つ以上の異なった才能、価値観を同時に使いこなすことができる方が多く、副業されてる方や同時に沢山の仕事をこなしている方に多い手相です。

一部じゃなくてほぼ抜粋かも……左手はずばり私そのものでした。

続いて、右手について一部抜粋。

次に右手みてみます!

右手は、今まで努力して得た運気・現在を表します。

頭脳線が二重にあり二重頭脳線ですが、これは頭がかなり良い方やまたは語学を身につけると出てくる方が多いです。

若い頃に、語学を沢山勉強されてきたのかもしれません。

生命線の先が2つに分かれています。

これを旅行線ともいいますが、内容は実家から離れたところで活躍する人が多かったり、外へ外へと活躍の場を求める傾向が強い人が多いです。

夢や興味があることにどんどん取り組む事で、運気を上げられるし活躍の場を広げられる方かと思います。

狭い視野で物事を見るのではなく、どんどん外へ視野を広げる事で活躍の場も更に広がると思います。

現在は、生命線と頭脳線の始点がくっついて思い立ったら即行動から少し考えて行動するように変化してきていますが、全体的に外へ活躍されるのが好きな方で、これからどんどんクリエィティブな仕事が伸びてくると思います。

多方面で仕事するということは、それだけ脳も沢山使うし、大変かと思いますが、持ち前の機転の良さとバイタリティで乗り越えてくださいね!

特にうれしかったのは、「若い頃に語学を沢山勉強されてきたのかもしれません」という言葉です。

幼い頃、それこそ幼稚園に入る前から英会話教室に通っていて、英語は私の周りにある『当たり前』のことでした。

高校受験、大学受験では本当にたくさん勉強したし、それがしっかり手に表れていることを、誇らしく思うことができました。

あとに述べられていることも、ズバリその通り!です。

みくまゆたんさんの手相占いで、私はこれから「まだまだ」なんだと思えたし、自分自身で切り拓いていけるんだと、勇気づけられました。

「大丈夫だよ」と背中をやさしくぽんっと押してもらった気分です。
ますますみくまゆたんさんのファンになりました。

みくまゆたんさんの言葉の使い方、ステキだと思いませんか?

「信じる」「信じない」は別として、相手を思いやる気持ちがあふれるみくまゆたんさんの手相占い、購入して損はないですよ。

【書評】9月も無事公開!~毎日たくさんの本が発行されている~

一昨日はとある企業の社長様のインタビューへ。
昨日はとある件の打ち合わせと対談でランサーズ本社へ。

公私ともにいろいろあり、正念場です。
ターニングポイントだといいな。

さて、9月も無事書評が公開されました。今月も2冊です。
小さい文字のところが書評になるので、お時間ありましたら読んでみてください。

『十三階の女』
作者:吉川英梨
書評:強靭かつ繊細。異質な存在感を放つ、女性公安刑事が主人公のノワール小説 

十三階の女

十三階の女

 

今年一番のインパクトを受けた、と言っても過言ではない作品です。
作品にのめり込み過ぎて、書評が書けないほどでした。

切なく、そして、えぐい。
女性作家だからこそ描けるノワール小説です。

ニューヒロイン誕生!といったところでしょうか。

読み終えた後、このヒロインがどう生きていくのかもっと知りたい!と心から思いました。

続編が「小説推理」11月号から連載スタートということで、ワクワクしています。

個人的には何らかの形で映像化されてもおかしくないと思っています。
それくらいの”推し本”です。(だから読んでみてね!)

『恋の法廷式』
作者:北尾トロ
書評:濃密な人間ドラマを描く、恋愛裁判だけを集めた異色の裁判傍聴記 

恋の法廷式 (朝日文庫)

恋の法廷式 (朝日文庫)

 

男女関係の裁判にスポットをあてた傍聴記録、です。
不謹慎かもしれませんが、これを読んで傍聴に行きたくなりました。

「刑事事件に発展しそうかな……」という興味深い事案があるので、チェックしておこうと思います。

今月は2冊とも新刊で、書店に並ぶ少し前に献本いただきました。
愛おしくてたまらない気持ちになります。

Kindleのほうが軽くて便利なのだとは思いますが、紙の質感、フォント、行間、それらすべてを感じられるのは、紙媒体ならではと思います。

ちなみに、『十三階の女』のヒロイン以外の登場人物の名前に、とある共通点を見つけて、これは意図的なものなのかどうか気になり、失礼ながらも作者の吉川さんがTwitterをされていたので、直接伺ってみました。

「そういえばそうですね。偶然です。」

と、とてもフラットにお返事をいただきました。

物語りにも絡められる共通点だったのですが、読者にとってそれが大きなポイントになるだろうか、と客観的に考え、結果、書評には書きませんでした。

書かなくてよかった……とほっとしています。

おお!これはかなりうれしい!